ワガママな言葉

夏の終わりに、花火

夏の終わりに空に咲く花火を見上げた色とりどりの光が一瞬だけ美しく輝いた夏の終わりに君と手を繋いで歩いた心に残る思い出が一瞬だけ甘く響いた夏の終わりに花火が散って消えていった夜空には星が残って一瞬だけ寂しくなった夏の終わりに君と別れて帰ったこ...
ワガママだった

Rainy Season

朝から 空は重く昨日の君の言葉を 思い出しているぽつり 降り出した雨にすべて濡らされてシャツが透けるように 心の中 君に見せられたら傘を持って行きなさい 昔誰かに言われた大丈夫だと思っていたけれど 僕はびしょ濡れになったいつでも傘を持ってい...
ワガママだった

ナイフ

僕は ナイフの刃を握る人の痛みをわかるため指の隙間から 血がもれるそのあたたかさが 僕を人間にする僕は ナイフの刃を握るあなたの痛みをわかりたいこの小さな心に ナイフをつきさせ人を傷付けてしまった こんな自分自身に僕は ナイフを握りしめ自分...
ワガママだった

ぬくもり

「ごめんね」言えば 今よりももっと 寂しくなってしまうきっと 僕らには重すぎた互いがすべてをひとりで抱えようとしてたから何のための ふたりだったのか今では その意味さえも消えようとしている何も 言わないでどうか このままでいて消えゆくあなた...
ワガママだった

雨の街角

雨降る街で君に傘をさしのべても君は自分の傘に入る人をただ待っているまるでそんな感じの恋君の瞳に僕は映らないままたとえそんな表情(かお)でもキレイだと思う僕は雨の街角で君に傘をさしのべる2000/11/30 発表++++++++++そこにあっ...
ワガママだった

愛なんかどこにあってもいい

笑う君の顔はどこか遠く心だけ流れそう苦いコーヒーに眉をしかめミルクと砂糖に手を伸ばす優しさにも似たまどろみをかきまわすだけの仕草タイクツが嫌い 何もかもがイヤそして僕らは背中合わせただ踏み出せないだけの日々が続いていたから愛なんかどこにあっ...
ワガママだった

Good-bye

何も語らずただサヨナラだけを繰り返す君重い空気だけが僕の心に刻まれる血が出ない傷は深く涙流れて心に穴があいたならこの想いはしぼむのかな?何故こんなにも悲しい…サヨナラ…言葉にできないならGood-byeつぶやけばいい別れになるかな?ねぇ、僕...
ワガママな言葉

雨の日にかえる

雨の中で蛙を見つめて乙女は彼のことを思い出す蛙は彼に似ている優しくて面白くてときどきひょっこり現れる雨がやんだら蛙はどこかへ行ってしまう恋する乙女は寂しくなるでもまた会えると信じている蛙は彼に似ているから雨の日が待ち遠しい
ワガママだった

不安の街角

静かに動く空はいつまでも君の髪をゆらし続けた僕は少し不安に色を重ねただ立ちつくすばかりでなにもできず不安な街角を過ぎてゆく2000/11/30発表
短編集

春色のクレヨン

雪が降り続く冬の日、空から一人の天使がふわふわと舞い降りてきた。彼は春色のクレヨンを持っていて、真っ白な雪の世界に色を塗り始めた。まずは雪の上に緑の草を描いて、そこから黄色い元気な花が咲いてきた。次に青い空に白い雲を描いて、そこから暖かい太...